1. 消費行動モデルの変遷
マーケティングの世界で長らく基本とされてきたのが AIDMAモデル。
- Attention(注意)
- Interest(興味)
- Desire(欲求)
- Memory(記憶)
- Action(行動)
広告が届き、心に残った商品を購入する──マスメディア主導の時代には分かりやすい流れでした。
しかしインターネットとSNSの普及により、消費行動は大きく変化。
消費者は受け身ではなく、能動的に情報を探し、体験を共有する存在へと変わりました。
そこで登場したのが AISASモデル です。
2. AISASモデルとは
AISASは電通が2004年に提唱した購買行動モデルで、以下の5段階で構成されます。
- Attention(注意)
- Interest(興味)
- Search(検索)
- Action(行動)
- Share(共有)
図解イメージ
| モデル | 流れ | 特徴 |
|---|---|---|
| AIDMA | Attention → Interest → Desire → Memory → Action | 受け身型、マスメディア時代 |
| AISAS | Attention → Interest → Search → Action → Share | 能動型、デジタル時代 |
違いは「Desire・Memory」が「Search・Share」に置き換わったこと。
情報を探す → 納得する → 共有する という流れが追加され、購買行動は循環型になったのです。
3. Search段階の意味
AISASにおける Search は極めて重要です。
人々は「気になった商品やサービス」を、Google検索やSNS、レビューサイトで徹底的に調べます。
ここで求められるのは「納得の材料」。
代表的に検索されやすいパターン
- 流行り・試してみた系:「○○って実際どう?」
- 比較・違い系:「○○と△△の違い」
- How to・使い方系:「△△の始め方」
- トラブル解決系:「○○ エラー 解決」
- まとめ・ランキング系:「2025年版おすすめ○○10選」
- 事例・体験談系:「導入して得られた効果」
- FAQ系:「○○とは?メリットとデメリット」
4. 軽い事例
例えばスマートウォッチを購入する場合を考えてみましょう。
- Attention:SNSで「最新モデル発売!」を見て気になる
- Interest:機能やデザインに興味を持つ
- Search:
「Apple WatchとGarminの違い」
「スマートウォッチ おすすめ 2025」
「買ってみたレビュー」
…などを調べる - Action:比較記事を読み、自分に合うモデルを購入
- Share:SNSで「買ってみた!」と投稿し、他の人のAttentionに戻る
このように「Search」でどれだけ納得できる情報に触れられるかが、行動を決めるカギになります。
5. 設計士としての視点
- A(Attention):SNSや広告で入口を作る
- S(Search):詳細記事やレビューで調査をサポート
- Action:LPや購入ページでスムーズに行動へ
LP系ページ=ゴール
詳細記事=廊下(納得の場)
役割を分け、SNSや広告から詳細記事へ誘導し、そこからLPに自然に進める設計が効果的です。
6. データの活用
Search段階を強化するには、実際に「人が調べていること」を把握する必要があります。
- 検索データ:キーワードプランナー、サーチコンソール
- 行動データ:GA4、ヒートマップ
- 口コミ・レビュー:Amazonや価格.comの声
- SNSデータ:XやInstagramのハッシュタグ動向
- 競合データ:他社のLPや記事の構成
外部データで潮流を知り、内部データで自社の強みや課題を確認する。
この二重チェックでSearch段階に必要な情報を設計できます。
7. まとめ
- AIDMA → AISAS:消費行動は受け身型から能動型へ
- SearchとShareが現代マーケティングの要
- Search段階を補強するには、検索データ・レビュー・行動分析を組み合わせることが不可欠
AISASを理解することは、現代の消費者心理を捉え、**「人が納得して動く仕組み」**を設計する第一歩になるのです。


