1. まず、「デジタルマーケティング × マーチャンダイジング」とは?
デジタルマーケティングは「お客様が店舗に足を運ぶ理由」をつくり、マーチャンダイジングは「店舗に来たお客様を購買へ導く行動経路」をつくる戦略です。
現代の小売やサービス業では、この2つを切り離すのではなく、一体として設計することが重要です。
そして、この背景にある心理モデルが AIDMA(Attention → Interest → Desire → Memory → Action) です。
AIDMAとは、
- Attention(注意):まず商品や情報に気づく
- Interest(興味):関心を持つ
- Desire(欲求):欲しい気持ちが高まる
- Memory(記憶):その商品を覚える
- Action(行動):実際に購入する
AIDMAは広告や告知だけに働くのではなく、売場での体験の中でも作用しています。
つまり、デジタルとマーチャンダイジングは互いにAIDMAの心理を刺激し合い、購買行動を後押しする関係にあるのです。
2. デジタルマーケティングとマーチャンダイジングの概要
SNS広告、検索広告、アプリ配信などを通じて「認知・興味・欲求」を高め、来店の動機をつくる活動です。
- 例:キャンペーン情報の告知、イベント特集ページ、LINE公式アカウントからの配信
店舗での「商品配置・導線設計・販促演出」によって、来店したお客様を購買へと導く仕組みです
- 例:エンドプロモーション(棚の端の展開)、クロス陳列(関連商品のまとめ売り)、レジ横の小物配置
👉 双方がAIDMAの心理に基づき、「デジタルで興味をつくり、店舗で行動へとつなげる」流れを補完し合っています。
3. なぜ両者を組み合わせる必要があるのか
デジタルで来店理由をつくっても、売場設計が弱ければ購買につながりません。
逆に、売場が整っていても来店がなければ効果は限定的です。
つまり、デジタルと売場を一体化してAIDMAの心理を動かすことが、広告費を無駄にせず成果につなげるカギ となります。
4. 具体的な活用例
- BBQ特集の例
アプリで告知 → 入り口エンドに肉・野菜・炭を展開 → レジ横にタレや飲み物 - 季節イベントの例
LINEで「節分キャンペーン」配信 → 店頭で恵方巻と豆を配置 → 近くにお茶やスイーツを展開 - 健康志向フェアの例
- SNSで「糖質オフ特集」を発信 → 店頭で糖質オフ食品をまとめたコーナー → 横に調味料や低糖質スイーツ → 新規層の取り込み。
- 新商品の立ち上げ例
- Web広告で「新発売◯◯ドリンク」訴求 → 店頭入口エンドで大きく展開 → 試飲イベントを合わせて実施 → 認知から購入まで一気通貫。
- 地域イベントとの連動
- 地域祭りに合わせて「屋台メニュー特集」をSNSで告知 → 店頭で焼きそば・たこ焼き材料を一式展開 → レジ横に紙皿や割りばし → 来店客が「ついで買い」しやすい環境をつくる。
デジタルと売場を組み合わせると、「広告で気になった商品の場所へ行き、さらに近くにある関連商品も購入する」という自然な購買導線が生まれます。
5. よくある質問(FAQ)
- Q1. デジタルとマーチャンダイジングはどちらが大事ですか?
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A. どちらか一方だけでは効果は限定的です。両者を連動させて初めて成果が最大化します。
- Q2. 小規模店舗でも活用できますか?
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A. 可能です。LINE配信+小さなエンド展開+レジ横配置といったシンプルな取り組みでも十分に効果を発揮します。
- Q3. エンドプロモーションの役割は何ですか?
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A. 視認性が高く、来店したお客様の記憶を呼び起こす効果があります。デジタル告知と組み合わせれば「思い出して買う」流れを強められます。
- Q4. クロス陳列はどう活用すればよいですか?
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A. BBQなら肉の横に炭や調味料、節分なら恵方巻の横に飲料やスイーツ。関連購買を自然に促せるよう「使うシーン」を意識して組み合わせます。
- Q5. 在庫や棚落ちの判断はどうすればいいですか?
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A. デジタルでの反応データ(クリック数、検索数)と店頭の売上データを突き合わせ、「動いていない商品」を見極めて棚を入れ替えます。
- Q6. デジタルと売場を連動させるコツは?
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A. 「告知した商品=入口や目立つ場所に必ずある」という一致を徹底すること。これがズレると広告費が無駄になります。
- Q7. 効果測定はどう行いますか?
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A. デジタル広告のクリック数や来店数と、売場での販売数を比較。イベントやキャンペーン単位で「広告→売場→売上」の流れを数字で把握します。
6. まとめ
- デジタルマーケティングは「認知と興味・欲求」を生み出す
- マーチャンダイジングは「記憶と行動」を後押しする
- 両者はAIDMAの心理を軸に補完し合い、購買体験を完成させる
- この方程式を理解すれば、広告費を効率的に売上へつなげられます
デジタルと店舗を繋げ、AIDMAに基づく一つの購買体験として設計すること が、現場マーケティングのこれからの考え方と言えるでしょう。


